Samuel 1 2003 10 27
「Look East policy」という政策があります。
これは、国家建設の手本を、日本や韓国に求めた政策で、
従来の、「アジアは西欧から学ぶ」という既成概念を覆す政策でした。
これは、正しい政策だったと思います。
地域性や民族性を無視して、西欧化するのは間違いです。
「普遍性」と「多様性」を、秤にかけながら、国家建設をしていく必要があります。
東南アジアの未来は、明るい。
しかし、その未来は、「竹」のようなものです。
竹は、すぐには伸びていかない。
必ず、「節」を作りながら、成長していく。
「節」を作る時は、成長できない。
しかし、「節」がない竹は、もろいものです。
東南アジアは、多くの失敗を重ねながら、成長していくでしょう。
さて、日本を参考にする時には、注意が必要です。
やはり、日本は、特殊な国です。
それは、日本の2000年以上の歴史を見れば、わかることです。
日本の近くに、中国大陸があります。
この中国大陸には、数多くの大帝国がありました。
その大きさは、時には、ヨーロッパに達するほどの大帝国でした。
しかし、これほどの大帝国が、日本の至近距離にありながら、
日本は、一度も、この大帝国に吸収されることもなく、
逆に、大帝国の文明を吸収しながら、発達してきたのです。
そして、今度は、西欧文明を吸収しながら、発達しているのです。
地球儀で見れば、広大な中国大陸に比べれば、日本は小さな国です。
旧約聖書の「サムエル記 上」には、ダビデの物語があります。
地球儀で見れば、日本の歴史が、「小さなダビデ」なのです。